綾戸さんが乱入した「MY LIFE」試聴会
(2002年5月12日(日))
西山さん
本邦初公開のレコーディング秘話を話す綾戸さん

西山さん
花束のプレゼントに喜ぶ母の日の母二人

西山さん
大喜びの安原さん(左)と「可愛いい人なんだけど、
その声だけ何とかならない?」と寺島さん(右)
「今日だよね〜。行くから。何処で待ちあわせようか〜」
いつものように何の前ふりもなく、いきなり用件を切り出す綾戸さんの元気いっぱいの声が受話器から飛び出してきた。試聴会当日、お昼少しまえのことだ。

先月、26日の調布グリーンホールの楽屋で、綾戸さんに、試聴会に遊びに来ませんか?と話をしたが、何かと忙しい(ま、本人が忙し好きってこともあるけど)綾戸さんは「まだ、その日はスケジュールが分かんないのよ〜」ということで、確約は貰えなかった。

だから、会員の方に、綾戸さんも来るかもしれませんよ、とはお知らせ出来なかった。もっとも、今回の会場はメグ、二十数人でいっぱいになるジャズ喫茶なので、所詮はお知らせすることは出来ない。だって、綾戸さんが来るかもしれないって言ったら、みんな殺到しちゃうでしょう。

参加希望は二十数人だったが、毎回必ず当日までに数人のキャンセルが出るので、今回は会員以外の方もOKという告知を出した。折角、メグのオーナーでジャズ好きの寺島靖国さんと、同じくジャズ好きの文芸評論家、安原顕さん、つまりは、衛星デジタル放送Music Birdの番組「PCMジャズ喫茶」のお二方にトークで参加していただくのに、空席が目立っては失礼だからだ。

最終的には27名+寺島さんの仲間数人が加わり、店内は立ち見状態となってしまった。座れなかった方はごめんなさい。

東京での試聴会は今回で4回目となる。皆勤賞の方も何人か見受けられ、定刻の6時少しすぎに試聴会は始まった。
まずは、ボーカルは白人美形女性歌手に限る。ビリー・ホリデイや、エラ、サラ、カーメンなどの、いわゆるジャズ・ボーカリストには興味がもてない。だから綾戸智絵の歌にも興味がない、という寺島さん。綾戸智絵と小林桂は、日本に初めて登場した天才ジャズ・ボーカリストであり、今後100年たっても日本には現れない逸材だと言い切る安原さん。この二人のトーク・バトルから始まった。

所詮は音楽、つまり趣味の話なので結論はない。が、あえて挑発的な態度をとる寺島さんは、参加者に「綾戸智絵のどこがいいのよ」と尋ね、それらの答えに対して「つまりエンタテイナーだからいいと言うわけね」、「彼女の人生がドラマチックなことと歌の魅力とは関係ないでしょう」など切り捨てる。
っと、そこへ「まいど〜!」とあの声。「いや〜、エライ先生方に語ってもろて嬉しいわ〜」と綾戸さんが、なんと、お母様と一緒に乱入した。
その一声で、場の雰囲気が一気に変わる綾戸マジックだ。

今回のアルバムの苦労話を中心とした綾戸さんの独演会は40分以上も続いた。わずか三十数人のお客さんを前に、2000人のコンサートホールで話す時と同じエネルギーを使って話す綾戸さん。質問タイムで聞かれた「元気の素は何ですか?」という質問に「エネルギーの出し惜しみをしないこと」と答えたそのままの姿だ。

みんなが一番驚いたのが綾戸さんの秘蔵音源。最近昔の仲間がCD-Rに焼いて送ってくれたという、声が出なくなる前日、そして当日のライブ音源だ。声がかすれ、ほとんど歌にならなくなる寸前の声で必死に歌っている綾戸さんの鬼気迫るドキュメントだった。

後半は「MY LIFE」の観賞タイムに入ったのだが、その途中、「あ、ちょっと音楽止められる〜〜〜!」と綾戸さん。そこからは臨場感あふれる綾戸さんの録音裏話つき試聴会に変わった。ここは苦労したんや〜、このノイズがいいので消さなかったの〜、ええ音やね〜ここは、初めてちゃんと「MY LIFE」聞いたわ〜、と、感嘆符連発の綾戸節が登場する。

予定通り9時に試聴会が終わり、最後は、綾戸さんから変態3人組と命名された、さっくさんと北村さん(とダイハードマン)が代表して、綾戸さんのお母様と自らが母である綾戸さんにカーネーションの花束をプレゼント。綾戸さんも手ずから用意のプレゼントをお母様に渡し……
次の日の綾戸さん曰く「最高の母の日だったよ〜」の幕は下ろされたのでした。
今回の試聴会の感想レポートは会員の田中太一さん(皆勤賞じゃないかな?綾戸さんに、ニャンと言われてましたね)にお願いしました。次回の会報をお楽しみに。
文と写真:磯田秀人
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